2016年3月の記事一覧
バイオ部の活動紹介
①ユリの花器官培養
ユリの花弁、子房、雄しべ(花糸)、雌しべ(花柱)の4つを切り分け、MS培地に無菌培養しました。ユリには、どの植物組織にも分化全能性が備わっています。2~3カ月後には、それぞれの花器官から、リン片(やがて球根になる)が出来上がりました。
写真:ユリのつぼみを消毒液に漬けている
写真:つぼみから、雄しべ、雌しべ、子房、花弁を取り出す
写真:左:花糸(雄しべ) 中央:花弁 右:子房 (茶色の部分が花器官、緑の部分が再生した組織)
②シンビジウムの茎頂培養
4月、シンビジウムの新芽が出てきた頃に行いました。球根についた新芽をナイフで切り取りました。十分に殺菌消毒した後、MS培地に植えました。結果は、20本中3本の試験管で成功しました。
写真: シンビジウムの茎頂培養
③セッコクの無菌播種
ハイポネックスバナナ培地に、次亜塩素酸ナトリウムで消毒したセッコクの種子を散布しました。さやは、アルコール及び火炎殺菌により、滅菌した後、舟形に切り開き、種子をこぼさないように取り出しました。発芽率は8割ほどでした。
写真:セッコクの発芽の様子
④ケイトウのインビトロフラワー
消毒したケイトウの種子を無菌培地にまきました。培地の濃度は通常の1 / 2~1 / 3倍ほどに薄めたものを使用しました。8月~9月に、試験管300本に無菌播種をし、発芽したものが200本ほど、11月~3月にかけて開花したものは150本ほどでした。そのうち見栄えの良いものも50本ほどできましたので、来年の耕心祭では、販売に向けて増産していきたいと思います。
写真:ケイトウのインビトロフラワー