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令和4年度徳島県高等学校青少年赤十字協議会冬季学習会(鳴門市ドイツ館)

ドイツ館4年ぶりに「対面式」で開催された「青少年赤十字冬季学習会(鳴門市ドイツ館)」に部長、副部長が参加しました。

今回の学習会には、本校を含めて7校28名の高校生メンバーが参加しました。初めて出会う他校メンバーとのアイスブレイクは、最初ぎこちないものでしたが、活動が進むにつれて和やかな雰囲気になりました。

学習1は、「赤十字と国際人道法」についての講義を受けながら、他校生と活動紹介をし合いました。160年前に赤十字社を組織したアンリー・デュナンの活動を確認しながら、戦時国際法と捕虜に対する取り扱いを考えました。

学習会会場の「鳴門市ドイツ館」は、第一次世界大戦で日本と戦ったドイツ兵が俘虜(ふりょ)として収容された「板東俘虜収容所」を記念して建てられた施設です。捕虜に対する人道的な取り扱いが行われ、ベートーヴェンの交響曲第九「合唱付き」をアジアで初めて上演したことで有名です。

また、学習1の後半では「奇蹟の収容所」といわれた板東俘虜収容所と「ドイツさん」を支えた地域住民との心温まる交流や、松江豊久所長の活動を紹介する「ばんどうのコスモス」という紙芝居を赤十字賛助奉仕団の井本先生からご講話いただきました。手作りの紙芝居と優しい語りに、とても感動しました。

学習2は、ドイツ館2階の史料室を見学し、当時の国際関係や歴史背景などを館長先生から詳しくご説明いただきました。展示されている多色印刷された印刷物を見て、その技術力の高さに驚きました。

学習3は、実際に収容所が建っていた跡地の鳴門市ドイツ村公園へ移動し、フィールドワークをしました。板東で亡くなり帰国がかなわなかったドイツ兵俘虜を祀る慰霊塔を見学し、ドイツ兵の墓をボランティアで清掃し続けた「高橋さん」の活動を詳しく学びました。この活動をきっかけに、鳴門市とドイツのリューネブルク市が姉妹都市として交流し始めたことも印象的でした。

ウクライナ戦争が続いている今こそ、「人道」の精神の大切さを、地域が誇る歴史から学びとることができました。

自分たちにできることを「気づき」「考え」「実行する」精神を大切に、今後もJRC活動を続けたいと思いを新たにしました。